そらを自由に飛びたいな

おっさんのぼやきです。

狼と香辛料サイドカラーズ2

狼と香辛料〈11〉Side Colors2 (電撃文庫)

狼と香辛料〈11〉Side Colors2 (電撃文庫)


惰性で購入。
ここ最近は、主人公と狼がいっちゃらくっちゃらしてて、なんだかなー、と思ってたんですよ。


もっとこう初期の頃にあった主人公が人間の枠内でがんばるんだけど、どうにもならずに「ホロえもーん」って頼って、狼ガオー、で解決するのがダメな意味で良かったのに。
古の神々が現代においては、ほとんど役に立てず、どんどん人間の繁栄の隅においやられていく、というのも、話としては面白いんだけど、その為に狼成分が減ってイチャツキシーンばかりになるというのも微妙な話。


とかなんとか思いつつも、一応買ってたんですけど、このサイドカラーズ2は良かった。
なんといってもエーブボランですよ。エーブボラン。
没落貴族のお嬢様のフルールボランが、極道商人エーブボランになるまでの話。
こういうエピソードゼロ的な話は好きなんですよねえ。
どのようにしてダークサイドに堕ちたか、みたいな。


いやあ、今回のも犯人がひどかった。
もう金田一少年ばりに「誰かが裏切る」というのは暗黙の了解で分かりきってるんだけど、誰が裏切るか分からない。
「こいつか? それともこいつか?」って思ってたら、全員裏切ってた、って事も多々ある作品なので新刊出る度につい買っちゃうんだよなあ。


あと、なにげに大人向けなのか、重要な事を言葉にしない、というのも自分的には好ポイント。
正直、この作家さんはラノベ向きじゃないと思うんだよなあ。