そらを自由に飛びたいな

おっさんのぼやきです。

政治を知らない政治家。


某柔道家が選挙にでるぜ−、という話を読んで思った事。
まあ「健全な精神は健全な肉体に宿る」ってのは夢物語のフィクションとして。
(あの発想をひっくり返すとスポーツと縁の無い人への差別になるんだけど自称健全な人は理解してないよね)


政治家って頭のいい人がならねばならん仕事なんだろか。
元を正せば、日本を分割する大組織から代表者をつのって集まって国家の事を話そうではないか、というのが国会議員だと思う。
んで、この大組織には、地方という土地単位の組織もあれば、宗教や思想による組織もある。


そういった代表者が話しあって決めた事であれば「日本の大部分の人が満足する政治になるだろう」という目論見があって民主主義は成り立っている。
組織化されていない人たちや、マイノリティの意見は最初から聞くつもりがないのである。


さて、ここで柔道という組織を考えてみる。
全日本柔道連盟の登録人数は推定で20万人といわれている。
なんで推定か、というと登録は別に義務でもなんでもないので、毎日練習に励む人もたまに柔道をする人でも「登録しなくてもよいし強制はよくないよね」という考えが広まっている為だそうな。wikiに書いてあった。
20万人、まあ登録してない人をオマケして30万人としようか。
それでもたったの30万人である。


都市でいえば、政令指定都市が50万人以上規模であり、その一段下の中核市が30万人以上規模なので、組織としてはここらへんと同格の発言力だと思う。
(あくまで数字の上では、です。セガールマクレーンどっちが強いか程度の話です)
分かりやすい都市名をあげるなら、青森、宇都宮、豊橋、姫路、高松、熊本、この辺と同格。
確かに地方的には「結構都会じゃん」と言われそうな気もするけど、全国的な発言力として考えると皆無に等しい。


つまり、政治における柔道の発言力とはその程度のものなのである。
(畳の上で肉体言語が使えるなら、結構上位に食い込むと思うんだけどね)


さて、ここに一人の女性が登場する。
生まれてこの方、柔道尽くしの柔道染め、呼吸をするように柔道着を着て暮らしてきた。
当然のように強かったが、強くなったのは当然ではない。他人より練習してきたから強くなったのだ。
そんな女性。


これが例えば、生まれてずっと勉強尽くしで国を代表する官僚になった、って話なら良かったんだと思う。
母体がでかけりゃ、その中でトップになれば、発言力も相当なものになる。


でも、彼女の属していた組織は柔道。たった30万人の弱小組織だった。
しかし、相対的に小さな組織とはいえ、絶対数として30万人という人数は多い。
その期待を一心に背負って育ち、数々の難関を乗り越えて勝ってきた。
しかし、賞賛の声の割に得られるものはあまりにも少ない。


そこに一人の政治家が現れる。政治家は言う。
「柔道という組織そのものを1億の国民の力を借りて、でかくしてみないか」と。
異例の抜擢である。30万人規模の組織にはまずお呼びのかからない話であった。


柔道は経験を重ねるごとに強くなるそうだけれど、短期間に連戦をしなければならない選手としての寿命は結構短い。
彼女は第二の人生に、柔道という組織をでかくする道を選ぶ。


というシナリオを自分は想像した。


実際問題、予定調和の国会では、すこしばかりのバカや天才が混じった程度ではどうにもならん、というのは過去が証明しているので、別にいいんじゃねえかな? と思った。
興行の都合をはかるためにプロレスラーが議員になった、ってな話もありましたし。
近くて遠いメリケンでは、ターミネーターが知事やってますしね。


柔道ならまだ、浮ついた印象のある俳優業よりマシじゃないかな、という気がします。
(「良い」と言える人材が日本にいないんだからしょうがない)


それに政治に不勉強だ、って自覚があるなら頭のいい官僚達の言う事聞くから、個人的には良い気がします。
謙虚な心を持ち(≒頭が悪い自覚があり)、他人の意見を聞き(≒部下を信頼し)、責任を取る(≒決済は自分がする)人間がリーダー張るのが、個人的には良いと思ってます。



口蹄疫の件なんて大臣が「俺は頭いいから、俺のやる事は正しい」って思ってるから、あのザマだもんね。
現時点で、世界有数の頭悪い政権だと思われてるよ。