大きな図書館とかにあるアレ。
キーワードや品名を入力すると「この棚にあるよ」って教えてくれて、なおかつ地図を印刷してくれるアレ。
あれがスーパーに欲しい。
■豆乳はどこに置くべきか問題。
以前、仕事でもちょっと関わってたんだけど、豆乳って食品カテゴリでいえば、どれに当たるのだろうか。
利用者の感覚でいえば、豆乳といえば「乳(ミルク)の代替品」だ。
まず、乳という飲料があり、それに似てるから豆乳と名がついたのだ。
それなら、豆乳は牛乳売り場に置くのが筋だろう。
店頭であれば、それで問題ない。
けれど、純粋にカテゴリとして見た場合、これはおかしい。
だって豆乳は乳っぽいけど、乳ではない。
日本における乳の(法律上の)定義は「牛の乳」である。
お前、大豆飲料じゃないか。このマメ野郎。
そう、牛乳というカテゴリに豆乳を含めると、法律違反になるのだ。
牛乳カテゴリには含められない。
では、どこに含めるのか。
候補としては、二つある。
ジュースなどの加工飲料カテゴリ。
そして、納豆や豆腐と同じ、大豆加工品カテゴリ。
これはどちらに含めてもおかしくないので、経営者判断で決まる。
ただ、利用者としては、この二つは想定外なのだ。
「なんで、豆乳が牛乳カテゴリじゃないんだこのやろう」という問い合わせは、結構古くからあって、今もある。
その度に自分も「ですよねー」と同意したい気持ちに駆られつつ、法律上の乳を解説するのだ。
■そして、今日探してたのは。
牛すじ肉だ。
スーパーで練り物が安かったのだ。
今日はまた格別に寒い日であるし、おでん、を思い浮かべるのは不自然ではない。
自分もおでんを作ろうと思って、大根や厚揚げ、練り物をカゴに入れて、最後に「だしが出るもの」として、牛すじ肉を求めた。
けれど、見つからない。
おでん特設コーナーに行っても、レトルトの牛すじ煮込みしか見当たらない。
牛肉売り場でも見当たらない。
加工肉コーナーでも、冷凍食品コーナーでも見当たらない。
店員に聞いても「売り場になかったら無いと思います」との回答で、どの売場かと尋ねても「牛肉売り場じゃないんですかね」と言われた。
じゃないんですかね、ってなんだよ、お前店員だろ!
いやいやいや、店員にも持ち場があるのだから、詳しくないことがあって当然なのだ。
誰にだって守備範囲というものがある。センターとライトの間に打球が落ちたとしても、それはセンターとライトのせいではない。打球が運悪くそこに飛んだだけだ。
店内を20分ほど、牛すじ肉を求めてさまよい歩き、結局、見つからなかったので諦めて、おでんの材料を売り場に戻した。
■抜けない右中間はない。
自分はたまたま食品カテゴリについて、そういう疑問を持ったのだけど。
こういうのは、他の業界でもあることなのだと思う。
例えば、ポメラ。
キーボードとモノクロモニタがついただけの、テキスト入力に特化した機械である。
あれは、ヤマダ電機の何売り場に行けば手に入るんだ。
ノートパソコンか、違う。
タブレットだろうか、違う。
USB関連、違う。パソコン周辺機器、違う。OA機器、違う。
実は文房具なので、家電量販店には売ってなかったりする。なにぃ!?
どっからどう見ても、パソコンの仲間だろう!
メーカーがキングジムという文房具製品メーカーなので、文房具という取り扱いになるのだ。
ITに限らず、ありとあらゆる商品は、日進月歩で進化し、新しいものが生まれていく。
抜けない右中間はないのだ。
店員に「ほかのフロアのことも覚えろ」と無茶を言う前に、
大人しく、商品検索端末を店頭に置いてほしい。
あと、牛すじ肉も入れといてほしい。