生きてるってなーに?
と歌うコントが昔あった。
最近、身近な人に不幸があり、一命は取り留めたものの、長いリハビリが必要な状態になってしまっていて。
手術をして安静にしていたほんの一週間ほどで、全身の筋肉はリセットされてしまって、声帯は震えないし、腕は持ち上がらないし、足首はひょこりと小さく動くだけ。
ベッドサイドに座ることも出来ず、車いすに乗るのも看護師さんが三人がかり。
そんな状態になってしまった人を見た。
ほんのこないだまで、元気よく働いて、大きな声で騒いで、こちらが話そうとしても、勢い良く話し始めてかき消してしまうようなパワフルな人だった。
痛々しいとかは、あまり思わないし、可哀想に、というのともちょっと違う。
ただ、自分にもこんな日がいつか来るのだろうな、とぼんやり思った。
そして、その時、自分の周りには看護師さんしかいないのだろうな、とも。
そうしてぼんやりしてる内に、好きな声優さんが亡くなった。
やはりとても明るい方で、「可愛い」と評価されると照れて「けなしてください!話が続かないので!」と返す感じの楽しい方だと思っていたし、プライベートでもやはり楽しい方だった、と身近な人たちのブログで生前の人となりがつづってあった。
その方が誕生日会の様子を書き残したブログには「私は、私に生まれて幸せです。」と書いてあった。
亡くなった方にこう書くのも変だけれど、とても羨ましいと思った。
知名度とかそういうのではなく、誕生日にそう思えることが羨ましいと思った。
自分は一度も、そんなふうに思ったことはない。
生きてるってなんだろ。
生きてるってなーに。
そんなことをここ数日考えています。