読み終えました。
1巻の時に、登場人物が抱える問題が色々出題されまして、その一つを取っても「この時代の女性じゃ無理だろ」と思えるような内容でして。そのほとんど全てを周りは主人公に渡してしまいます。
「重き荷を背負って歩く如く」と人生を例えたのは、徳川家康さんですけど、この人の荷は半端じゃない。言うても「江戸じゃ、ちょっと腕を鳴らした料理人」風情でしかないわけです。格別賢いわけでもなく、商売がうまいわけじゃない。ただ、料理がうまいだけの女性です。
けれど、最終巻では、ようやく天を仰いで、過酷だった運命を過去のものとします。
巻末まで辿り着いた時は、思わず文庫本を前に拍手しました。
■映画化するそうで。
筒井哲也さんの作る話はどれも好きなので、見に行く予定です。