君の脳みそを食べたい、だったら猟奇的。
読みました。
普段、娯楽の小説は通勤中にしか読まないようにしてるのですが、
kindleが「80%ぐらい読み進めましたよ」とお知らせしてくれたあたりで、涙腺にくる描写が続きまして。
ああ、これは電車で読むのはやばい、と自宅に帰ってから最後まで読みました。
読み終わって、「はー。いい話だった」とkindleのカバーをパタンと閉じて。
ポットから湯呑みに湯を入れて、水を混ぜて少しぬるくして、ふうふうはー、ってしながら飲んで、一息ついて、話を頭の中で反芻しながら、ゆっくりお湯と一緒に飲み込んでから。
これ、読んでほしい人がいるなあ、と思いました。
頭に浮かんだのは、絶賛子育て中の人だったり、婚活に一歩踏み出せないアラサーの人だったり。
周りとうまくいかない人だったり、お金がなくて困ってる人だったり。
いつも仲良くしてる人だったり、いつか仲良くなりたいと思ってる人だったり。
なんか、そういう人たちの顔がぱーっと浮かびました。
そこで、ああ、この物語は「仲良し」の物語なんだ、と腑に落ちました。
恋愛でもなく、友情でもなく、ましてや愛情や尊厳なんてものでもなく。
そういう熟語じゃなく、そこから少しゆるっとはみだす感じの「仲良し」の話。
誰かと仲良しになりたい人、なれた人、なれなかった人、なりたくもない人。
そういう人に読んでほしいです。ぜひに、とは言わないけど。オススメ。