そらを自由に飛びたいな

おっさんのぼやきです。

商品を作る、ということ。


遊んでいる姿が楽しそうなのが大事――マリオの父、宮本茂氏の設計哲学(後編)
http://gamez.itmedia.co.jp/games/articles/1002/12/news015_2.html

「変えよう」「新しいことをやっていこう」というのは正しいエネルギーなんですね。ただ、「前のものを変えた結果が前のものを超えるか?」という視点はプロとしてはすごく大事


学生時代、体験入学で高校生にプログラムやゲームを作る楽しさを知ってもらうツールを開発中に、同じようなことを全くゲームをしない管理部のえらい人に言われました。
「新しく作る、ということは分かったけど、作る必要性はあるの?」


すでに前年度、使っていたツールがあって、僕たちとしては「それよりもっと面白いものを作る!」という野心に燃えていたので「もちろんです! もっと面白くなりますから!」と答えたんですね。
そしたら「昨年のツールをバージョンアップした方が確実だと思うんだけどダメなの?」と返ってきて、答えに詰まりました。
(後戻りできないぐらい開発が進んでいたので、そのまま作りましたが、その後、数年間はバージョンアップで対応したそうです)


つまり、昨年のツールの出来が80点だったとして。
今年、新しく作り直したら80点を超えるかもしれないけど、80点を下回るかもしれない。
でも、昨年のツールをバージョンアップすれば80点は確実に超える、と。


まあ、単純な話「作りたい!」が第一目標になってしまっていて「楽しんでもらう」の優先順位が低くなっていたんですね。
当時、僕たちの発言権は学生にしては大きなものだったので、その企画が通っちゃった、っていうタイミングの悪さもあるんですけどね。


この優先順位は今でも意識してます。その企画は本当にユーザーのためなのか。
とはいえゲームでも漫画でも、エゴがなけりゃ作れるもんじゃないんですけどね。
客の意見を100%反映した企画書なんてゴミですし。