そらを自由に飛びたいな

おっさんのぼやきです。

きれいな店、汚い店。

 
ほぼ日の糸井重里さんのコラムにて。
「『汚い料理店はうまい』って話があったけど、うまい店はうまいし、汚い店はやっぱり汚い」という話があり。
頭ん中の琴をポンと叩かれたので、ちょっと思ってたことを書く。
 
■地方の土産屋だと、いまだに言われる話です。
 
「小奇麗な店には愛想のない画一的な土産物しか売ってない。ちょっと薄汚れた古そうな店の方が個性的な物を売ってる」
 
そのためにわざと汚して掃除しない店もあるぐらい。
 
でも、うちの母親曰く。(この言い方マザコンぽい)
「今どき、入る店を選ぶのは男じゃなくて、女の人だ。よそ行きの服着てる時に、誰がそんな店に入りたがるか」
 
言われて見ると、たしかに汚い店に入るのは、だいたい旦那さんが「ここだよ、ここがいいんだよ」と選んでる人たちで、その奥さんや子どもは店の入り口付近でポツンと立ってるケースが多いです。
 
昔はそれを見て「遠慮してるのかな」と思ってたんですけど、あれ、単純に入りたくないだけなんですよね。
子どもにも「お店のものだから触っちゃダメ」とか言ってるけど、あれ「汚れるから」のオトナ語翻訳よね。
 
だから「ここでいい?」と女性にお伺いを立てる人たち相手だと、汚い店はまずNG。
 
■たぶん「汚い」の感覚がズレてんでしょうね。
 
「汚いけどうまい店」というのは、建物が古かったりして、掃除しても掃除してもシミは消えないんだけど、床にチリひとつ落ちてないとか、新聞や雑誌がきちんとラックに収まってるとかね。
 
そういう意味の「汚い」だったんじゃないかと思うんですよ。
 
そして、そういう意味での汚さは、女性も好きな方多いですよね。
ほら、神社やお寺って、そういう建物ですし。
 
今あるものを、丁寧にきれいに使う。
その上で、老化や風化を受け入れて、過ごす。
素敵ですよね。
 
丁寧にきれいに使おう、って気持ちが素敵なんです。
(ああ、耳が痛い)
 
■んでんで。
 
女の人って、お店を選ぶ時、自然と細かな点をチェックしながら選んでると思うんですよね。それを言葉で言い表せるかどうかは別として。
 
男はその点「うお、唐揚げ定食600円!ご飯おかわり自由だってよ!うひょー」なんてもんですから。うひょーじゃないよ。まったく男は雑な生き物だね。
 
某飲食店のレビューサイトでも、自分は男のレビューは参考にしないです。
絶賛されてても、この「うひょー!」である可能性が高いです。
 
って言ってる自分も腹が減ってる時は、うひょー!ってネジが取れるんだから、男ってやつぁ、仕方ないね。