そらを自由に飛びたいな

おっさんのぼやきです。

ライフサイクル。


製品ライフサイクル理論、ってのがありまして。


これは一つの製品の発表から衰退までをライフサイクル(人生)に見立てて分析しようじゃないか、という理論です。
んで、導入期、成長期、成熟期、衰退期の4つに分けて、それぞれの期に合った扱い方をすれば儲かるぜ、という話。


ところが、この理論には一つ重大な欠点がある。


「開発者にも客にも販売者にも、今がどの期であるか、という判断がつかない」という事。


人間なら、10歳であれば導入期か成長期でしょうし、80歳過ぎりゃ衰退期ですわな。
でも、製品の場合は「もう終わりだと思ってたのに、いきなり売れ出した」とかあるんですよね。
「よし、この製品は衰退期だから、作るのやめよう」と判断した直後に、他社の類似品が爆発的ヒットを飛ばしたりもするわけです。


なんというか、人生というのもそんなもんじゃねえのかな、と思います。


自分が今、導入期なのか、成長期なのか、成熟期なのか、衰退期なのかは分からんわけです。


もちろん、外野から見れば「こう見える」という意見は出てくると思いますよ。


「歌手の○○はもう終わりだ」とかね。
「冒険するような時代じゃなくなったんだ」とかね。


でも。


製品の場合、衰退期になれば作るのをやめますから、コスト削減にはなります。
その浮いたコストを他の製品に回せますから、それはそれでいいと思うんですけどね。


人間の場合、コストってのは時間だと思うんですよ。若さと言い換えてもいいけど。
んで、この人間のコストってのは、他の人間には回せないんですよ。


目の前でエジソンが死に掛けてて「あー、自分の時間を分けてやれば世の中もっと便利になるのに!」と思っても、それはムリなわけです。
若さは自分自身が使い果たさないといけない。


ってことは、自分自身を「今、衰退期だな」と思う事に、何のメリットもなく、デメリットしかないわけです。


理想でいえば常に「成長期である」って言えるのが理想っちゃ理想なわけです。
でも、それはさすがにしんどい。


って事は、ある時点で、成熟期に入って、払ったコストを回収しなきゃいけない。
んじゃ、そのある時点ってのは何さ。


それが「目標」とか「夢」って呼ばれるもんじゃないかな、と思います。


それが無いってんなら、まだ成長期にも突入してないんじゃないかな。
「どうやって売り込もうかなー」と悩んでる導入期に当たるんじゃないかな、と思います。


間違っても衰退期や成熟期ではないですよ。