そらを自由に飛びたいな

おっさんのぼやきです。

vs天災。


働く気のない奴に「働きなよ」って言うのは駄目なの?
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2009/08/post-cb25.html


おおむね、同感。


こないだ、水害に遭いましてうちの店がちょっと浸かったのね。
んで、水害に遭った事ない人に説明すると、水害って平たく言えば「得体の知れない毒と泥に襲われる」って事です。
普通の水じゃないんですよ。
今の日本では、病院があちこちにあるのでそうでもないですが、一昔前には「水害の後に、はやり病がやってきて村が消えた」ってな話も珍しくなかったそうな。水害ってのはそういうもんです。


まあ、うちの場合は、そんなに大げさなものではなくて避難も早かったし、水も6時間ぐらいで引いたので、えっちらおっちらと泥のはき出し作業に追われてたわけです。


天災を経験した方なら分かると思いますが、そういう時って肩書きも職業も関係ないんですよね。
いつもは扇子パタパタして「まいどまいど!」って言ってる大きな会社の社長さんもスコップ片手にエイヤオラーですよ。
「それでも金持ちは別荘とかに逃げて高見の見物だろ?」と思う人もいますけどね。
その別荘も同じく被害にあってたら、どうでしょう。
「使用人達よ! 一刻も早く片付けるのだ!」と号令かけたって使用人にも家族がいるでしょうし、そっちを優先するでしょう。
結局、金持ちも働いてくれる人がいなければ自分でスコップを持ってエイヤオラーするしかないんですね。


んで、そんな時に「オレはそういう仕事に向いてないから」って何にもやらない人がいたら、どないでしょ。
まあ、大勢の中の少数がそう言ってるだけなら、全体として片付けはとりあえず進みます。
でも、何にもやらなかった人に対して、エイヤオラーした人たちの視線は冷めたものになりますよね。


つまり。
「食べ物がない」「服がない」「住む場所がない」という当たり前に存在する『天災』をどうにかしようと皆でエイヤオラー、ってしてんのが働くという事です。


スーパーに並ぶ大量生産のコッペパン一つすら、何十人、何百人という単位の人間が「食べ物がない」とう問題に対してエイヤオラーとした結果、そこにあるわけです。


なので、働いてるからといって偉いわけではなくて、働くのが当たり前なんです。
あと、誰かの役に立つから偉いわけでもないですが、自分で「誰の役にも立ってない」と思うと人間ってホントもろいです。
(芸術関連の人が落ち込みやすいのはこのせいじゃないかしら)


心が弱ってる人は「誰かの役に立とう」と思って行動すると、回復するかもよ。
少なくとも自分には酒やSEXより「おかげで助かった」という言葉ひとつの方がはるかに効きます。