そらを自由に飛びたいな

おっさんのぼやきです。

ライン自動化やらオートメーションやら。

 
製造にしろ受注にしろ、自動化やオートメーション化したい、という話はよく聞くし、自分もそうすべきだと思う。
 
ただ「そっちに向かえばいつかできる」というものでもなく、きちんと方法論があって、それに則ってやらないと全く前に進まない。
 
ちょっと前に流行った「トヨタカンバン方式」とかもその方法論のひとつ。
一応、自分も本を何冊か読んだけど、カンバンを使った仕組みがすごいんじゃなくて、カンバンだけで受発注作業が滞りなく進む、というカンバンを受け止める体制の方がすごいのよね。
 
その体制というのは、まあ当たり前の話だけど「作業員+観察者」の組み合わせで全業務に当たっていくこと。
 
そうすることで作業員はマニュアル通りに作業することに集中できる。その作業員の作業風景、能率、ミス、などを観察者がチェックして、改善の余地があるようであれば上司や専門家を呼んで、その場でマニュアルを改善する。
 
この流れが出来ると、マニュアルはどんどん洗練されていくし、作業員は言われたとおりにやるだけだから作業が止まることがない。
 
専門家の仕事が「トラブルの解決」のみになるので専門知識を活かせるし、経験も貯まっていく。
 
これにも問題はあるんだけど、まあ、これが一応の基本となる。
オートメーション化や自動化を目指すなら、まずこの形になるようにもっていかなきゃいけない。
 
この形にできないと自動化は失敗する。
いや、失敗をしている、という認識すらもてない。
「ずっと自動化を目指して見当違いの方向に走り続ける」という羽目に陥る。
見当違いであることを作業員や専門家は薄々気づいているので、ストレスを貯めて貯めて貯めて貯めて、耐えきれなくなったら辞める。
そして次の担当者もまた、同じことを繰り返す。ずっと見当違いの方向に走り続ける。
 
というのも、大抵のサラリーマンは「働かない方が得」という形になっている。
その形式を変えない限り、会社は変わらないし、怒鳴っても夢を語っても白い目でハイハイとうなずかれるだけで終わる。
 
反対に、作業員にはノルマ以上の仕事を与えず(=早く終わることにメリットがある)、観察者は作業員と一蓮托生(=同じメリットがある)させると、現場が次から次ぎへとミスを見つけてくれるのだから、現場の責任者たる上司や専門家は「働けば働くほど、実績がたまる」というメリットが見える。
 
そこまでしてようやく自動化への道が見えてくる。
 
その整備もなしに「自動化!自動化!」「低コストオペレーション!」といったって、ただの寝言だ。
 
。。。と経験上、思うんだが、どうか。