そらを自由に飛びたいな

おっさんのぼやきです。

習うより慣れろ。慣れたら習え。


「習うより慣れろ」は、商売の基本です。


商売は、何かを売ろうとすれば「無関心」「興味深々」「購入」「批判」のどれかが返ってくる。
確率的に言えば、その大半は「無関心」、つまりハズレ。
コピーライター糸井重里は「人が多い通りで店を開けばどんな物でも売れる」という話をしていたけど、まさにその通りで、確率的に言えば、大体どの業界でも千人の無関心な客がいれば1人は購入する。
ものすごく暴論で言えば、1万人に営業をかければ10件の家は売れる。これがあばら家だろうと、何億円もするようなマンションだったとしても、だ。これは割と確実な話です。


でも、たとえ10件売れるとしても1万人に営業なんてしたくはない。誰もが思う事だし自分もやりたくない。


偏った例でいうなら、千マスの潜水艦ゲームで、潜水艦は一マス分だけ、しかも1個。
その状態でゲームスタートするようなもんであり、はっきり言ってゲームバランスは崩壊どころの騒ぎじゃない。
(でも実際、物売ってるとこんな風に思える時があります)


と、ここまでが慣れる部分である。つまり「やりたくない」から、仕事になるし、お給料をもらえる。
そういう世の中なんですよ、と慣れるのだ。


ところが、千人に営業すれば1人に売れるやり方、という事に慣れた時点で、もはやそのやり方は古い。
いつまでも古いやり方に固執してると身を滅ぼすのは歴史が示すとおりで、新しいやり方を模索していかなければならない。
しかし、模索していってる最中にも、人はメシを食う、寝る、SEXする、つまり金がいる。この部分を「慣れた」やり方で日銭を稼いでしのぐ。


最初からあーだこーだと悩んでいるだけでは、金がない。貧すれば鈍する、という言葉が示す通り、貧乏人にはロクなアイデアは浮かばないし、浮かんだとしても貧乏人に手を貸す人というのは少ない。結局動けないまま「俺も同じ事を考えてたのに」と他の人が動き出すのを指をくわえて見てるしかない。
だから、まず最初に慣れて金を稼ぐ。慣れていく中で他人との接点は増えるし、新しい情報が入ってくる。敵も現れるかもしれないけど、運が悪かったり、悪い事してない限りは味方の方が最終的には増える。
これはまた別の話になるけど、悪い事する方がエネルギー効率が悪いから。


「習うより慣れろ」とは、とにかく毎日、腹は減るんだからメシ代を稼げ、という事。
「慣れたら習え」というのは、次の事を考えろ、という事。
自分は更にもう一度「習うより慣れろ」と新しいチャレンジに臆しない事を付け加えて、自戒としてます。


「習うより慣れろ。慣れたら習え。習うより慣れろ」
ずっとグルグル。一生グルグル。でも、グルグルしてる間は案外楽しい。


これが止まると、途端に生活に色が無くなるんだよなあ、と最後に愚痴をこぼして終わり。