もひとつ漫画の話。
オタク漫画で有名になって、今、育児漫画描いてる人の初期作品で。
寝たきりの爺さんと、その世話をする婆さんがいてね。
「はいはい、おじいさん、なんですか？」とか言いながら世話するような普通の爺婆でね。
でも、突然、爺さんが婆さんの名前を呼ぶんだよ。「ヨシノ」って。
その瞬間に婆さんの目が変わって「なに？ アキオ」って名前で呼び返す。
でも、それっきりジジイは黙っちゃって。
それ見てしわくちゃのババアが「何よ、はっきり言いなさいよ。アンタって昔っから･･････返事してよ。死んじゃやだよう」って泣くんよな。
なんつーか、セカチューもそうだし、多くの人が死ぬ作品って「若い人が死ぬのは悲しい」みたいに言うから、勘違いしそうになるんだけどね。
年寄りだって死ねば悲しいんだよ。
生まれて60年生きてりゃ自動的にジジイババアになるわけだし。
それはなんていうか、忘れちゃいけない気がするのよな。
「俺（私）は早死にするよ」なんて思うのは自由だけど、そう言ってるやつの大半は、そのままズルズル長生きするんよ。
それはもう統計で出てるからさ。
