可愛そうにね、元気くん。
最終8巻を読み終わった。
可哀想な存在にしか欲情できない主人公の物語。
その中でも、理不尽な暴力でボコボコにされてる女の子を見て欲情する。
もちろん、罪悪感はハンパない。
だから、フィクションで我慢していた。
ところが、ある日、その秘密をクラスの女子に知られてしまい、という恋愛物語。
■読む人によっては、嫌悪感を抱くだろう作品。
フェチズムの中で『SM』と大きくくくられる中で、更に『物理的な痛み』となると、社会性との折り合いが難しい。
怪我をしないムチでペチペチやるのとはワケが違う。
殴って血が出たり、腫れるので、社会的な一線をアカン方向に超えている。
でも、それがカップルの双方が望むことだったら、どうなんだろか。
絶対にバレてはいけない性癖を抱えて「普通の人」として生きていく苦しみに比べれば、どうなんだろか。
LGBTQが「誰にも迷惑をかけない」とされるなら、「誰かに迷惑をかける」可能性のある性嗜好はどうなんだろか。
シンプルに、自分の感情に従って幸せを追い求める過程で、確実に好きな人を傷つけることになる性嗜好をもってしまった主人公は、どうすれば幸せになれるんだろうか。
そんなことを読み終えた後に思いました。