売上とか継続率みたいな話は嫌いじゃないんだけど、それはあくまでも、お客さんの行動を数字にしただけの話であって。
じゃあ、その数字が何を示してるか、っていうと「お客さんがサービスを気に入ったかどうか」だと思っていて。
じゃあじゃあ、どうすればもっとサービスを気に入ってもらえるだろうか、もっと広くサービスを受け入れてもらえるだろうか、って考えるのが好きなんだけども。
その数字だけを見て、いいとか悪いとか、上がるとか下がるとかって話をされると割とキツい。
というのも、数字って妙な説得力があって正しそうに見えちゃうんですよね。
「継続率が50%から60%になりました、おかげで売上が上がりました、良かったですね」みたいな。
いや、何が良かったのか分からんやん、という。
その継続率を10%アップさせるために、何をどうやってお客さんの気持ちを動かしたのか、って話をしないと始まらないと思っていて。
例えば「『今月続けたら100円あげるよキャンペーン』をやりました。100円は広告費から回したので損はしてません。継続率が伸びました」とかだと、サービスの趣旨と違ってんじゃねえか、ってことにもなったりするわけでさ。
だから、あんまり売上とか継続率の話は自分はしない。
お客さん一人ひとりの個の話として、問い合わせフォームに来てる意見や苦情を全部見て「こういう意見が多いけど、もしかするとこういうことを求めてるんじゃないだろうか」つってケース仮説たてて、ちょっと検証してみて数値の変化を見て、ああ、やっぱり合ってた合ってた、じゃあ全体の調整をし直そう、つって。
その結果として売上があがったら嬉しいな、ってのはあるけどさ。
最初に売上ありきだと、なんかすげーハードルが近いっていうかさ、もうぴょんぴょん飛ぶのに必死で自分がどこ向いて走ってんだか、わかんなくなるじゃないか。
そういうのは、中長期的に考えてよろしくねえな、と思うわけですよ。
んで、今ってもう、サラリーマンが近視眼的に目の前のことやってりゃいい、て時代じゃないわけですよ。
会社だっていつ潰れるか分からんし、リストラされるかもしんないわけでね。
だから、本人にとって「どういうサービスを考えるのが好きだろうか」とか「自分なりのお客さんに寄り添うやり方ってどうよ」みたいなことを、ちゃんと考えていってほしいわけ、おじさんとしてはさ。
そうすりゃ、今の会社を離れることになっても、本人が向き不向きを自覚してりゃ、転職するなり起業するなりできるわけでね。
売上の数値を毎月毎月追っかけてく、ってーのは、お仕事ではあるんだろうけど、それだけじゃアカンやろ、と思うわけです。
あと、何より仕事の話がつまんなくなるよ。
以上、本日のボヤキ終わり。